ONE LOVE

時々、ごく稀にだけど、間違われることがあり、困る。

というのは、「フェンダーなんてクソやもんなぁ」と、なんだか勢いよく同意を求められることだ。

当店に来たことのある人は大抵、フェンダー嫌いがこんなにストラトばっかり作るワケなかろー?と思うだろうが、たまにはそうでない人もいる。人ってそれぞれだ。

それぞれだけど、困るので一応書いておこうと思う。

フェンダーの高いギターはイイですよ。高いけど。ブランドとしてのネームバリューももちろんあるだろうけど、何十年と重ねた研究・開発の歴史がありますし、あらゆるジャンルに対応する楽器としての包容力もあって、とてもじゃないけどバカになんて、できっこないです。

すきなミュージシャンだって使ってる。夫のファースト・ギターだって、テレキャスターだ。

ハナシは妖怪ギターラを始める何年も前にさかのぼるが、夫がギターを作り始めたキッカケは、「いいストラトが買いたいけど、欲しいと思うモノは高すぎて手がでなかったから」だ。

当然、そこにはフェンダーに対するアンチテーゼなどない。
あったとすれば、己のビンボーに対するアンチテーゼだけだ。

自分でイメージした服を探して服屋さんに行っても、そんな服売ってなかった。

という経験を持つ人は多いと思うが、要はそれと同じ事で、「自分の好きな見た目で、いい音がして、自分が弾きやすいギター」を探すなら、オーダーで作ってもらうなり自分で作ってみるなりした方が、早いし、値段も安いことが多い。

ものすごく色々はしょって言ってしまえば、ストラトが好きで、作っている。試行錯誤を繰り返し、いい音が鳴って、見た目もイケてるのが出来ている。だけど私たちはフェンダーじゃない。だから妖怪ギターラと名乗っているまでだ。

ここに声高らかに宣言しておきたい。

フェンダーだいすき!!あいしてる!!

フェンダー愛の前にはUSAもJAPANもない。フェンダーの商売のやり方になどキョーミない。ただフェンダーのギターがだいすきだ。